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企業発信は、何を言うかより「相手に何が残るか」
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こんにちは、株式会社Galaxiaの上杉です。「自社の魅力を発信しているのに、反応がない」「丁寧に説明したのに、うまく理解してもらえない」。そんな悩みを解消するために、今回は「伝える」と「伝わる」の違いを、企業発信の視点から考えます。
「伝えた」という事実と「伝わった」という結果は違う
企業のWebサイトや採用ページ、SNSを見ていると、情報はたくさん掲載されているのに、会社の特徴が見えてこないことがあります。
事業内容、沿革、理念、福利厚生、実績。必要な項目はそろっている。それでも、読み終わった人の中に「つまり、どんな会社なのか」が残らないのです。
これは、情報量の問題ではありません。
企業側の「伝えた」は、情報を発信した時点で成立します。しかし「伝わった」は、相手がその情報を理解し、自分に関係のあるものとして受け取り、次の判断ができたときに初めて成立します。
発信の成果は、企業が何を言ったかではなく、相手の中に何が残ったかで決まります。
たとえば、企業が「充実した研修制度があります」と発信したとします。企業側には十分な説明に見えるかもしれません。しかし、求職者が知りたいのは、もう一歩先の情報です。
- 研修はいつから始まるのか
- どれくらいの期間があるのか
- 誰が教えてくれるのか
- 未経験でも仕事を覚えられるのか
- 研修後はどのように成長していくのか
「研修制度がある」という事実だけでは、求職者は入社後の自分を想像できません。制度の存在を伝えることと、不安を解消することは別なのです。
企業が伝えたいことより、相手が判断したいことを考える
企業発信では、どうしても「自分たちが伝えたいこと」から内容を考えがちです。
高い技術力、長い歴史、幅広い事業、手厚いサポート。どれも企業にとって大切な魅力です。しかし、相手が知りたい情報と接続されていなければ、その魅力は届きません。
採用広報を例にすると、企業は「当社には高い技術力があります」と伝えたい。一方、求職者は次のようなことを考えています。
「文系の自分でも働けるだろうか」
「入社後、仕事についていけるだろうか」
「どのような経験を積めるのだろうか」
この場合、必要なのは「技術力が高い」という説明を繰り返すことではありません。
「未経験で入社した社員が、どのような教育を受け、今はどんな仕事を任されているのか」を見せることです。そうすることで、企業の技術力が求職者自身の成長と結びつきます。
商品やサービスの発信でも同じです。「多機能です」「高品質です」と説明するだけでは、顧客は選べません。
- 自社の課題に合っているか
- 導入すると何が変わるのか
- これまでの方法と何が違うのか
- 誰が、どの場面で使うものなのか
- 自社でも無理なく運用できるのか
相手が抱える疑問を先回りし、判断に必要な情報を渡すこと。それが「伝わる発信」の出発点です。
専門用語を減らすだけでは、わかりやすくならない
「わかりやすい文章にする」と聞くと、専門用語を簡単な言葉へ置き換えることを想像するかもしれません。
もちろん、それも大切です。しかし、言葉を簡単にしただけでは、相手が判断できる情報にはなりません。
たとえば「お客様に最適なソリューションを提供します」を、「お客様に合った解決策をご提案します」と言い換えたとします。表現は少し柔らかくなりましたが、具体的に何をしてくれる会社なのかは、まだ見えません。
必要なのは、言葉の難しさを下げることに加えて、内容の解像度を上げることです。
抽象的な言葉を、確認できる情報に変える
「柔軟に対応します」であれば、何をどこまで調整できるのか。
「サポートが充実しています」であれば、誰が、いつ、どのように支援するのか。
「働きやすい職場です」であれば、休日、勤務時間、相談体制、社員の実感など、何を根拠にそう言えるのか。
抽象的な表現をなくす必要はありません。ただし、その後に具体例や根拠を置くことが重要です。
「地域に密着しています」と伝えるなら、地域との関わりが見える取り組みや、社員と顧客の関係性を紹介する。「若手が活躍しています」と伝えるなら、実際に任されている仕事や、そこに至るまでの過程を見せる。
相手が頭の中に場面を描けるようになると、企業の言葉は初めて実感を伴います。
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具体例・数字・順番が「わかる」を「選べる」に変える
伝わる発信をつくるうえで意識したいのが、具体例・数字・順番の3つです。
具体例は、言葉に輪郭を与える
理念や強みだけでなく、それが表れた出来事を紹介します。
「挑戦を応援する会社です」と書くなら、社員の提案が実際に採用された事例を添える。「チームワークを大切にしています」と書くなら、部署を越えて仕事を進めた場面を見せる。
具体例があることで、言葉が企業独自のものになります。
数字は、認識のずれを小さくする
「多い」「早い」「長い」といった表現は、人によって受け取り方が変わります。公開できる正確な数字がある場合は、数字を使ったほうが判断しやすくなります。
ただし、数字は大きさを競うためだけのものではありません。研修期間、働き方、対応範囲、導入までの流れなど、相手が現実を想像するための材料として使うことが重要です。
数字が不確かな場合は、無理に掲載してはいけません。確認できる情報だけを使い、必要であれば社内で根拠を整理してから発信します。
順番は、理解のしやすさを左右する
同じ情報でも、見せる順番によって伝わり方は変わります。
企業が話しやすい順番は、「会社紹介→事業説明→強み→問い合わせ」になりがちです。しかし、相手にとって自然なのは、次のような流れかもしれません。
- 自分の悩みに関係があると気づく
- その悩みを解決できる理由を知る
- 具体的な方法や事例を確認する
- 自分にも合うかを判断する
- 次の行動を選ぶ
発信する情報だけでなく、相手がどの順番なら理解しやすいかまで考える。ここに情報設計の価値があります。
発信は、見た目ではなく意思決定の設計である
企業発信の相談では、「もっとおしゃれにしたい」「SNSらしいデザインにしたい」という話から始まることがあります。
デザインは重要です。読みやすさを高め、企業らしさを伝え、情報へ興味を持ってもらうきっかけになります。
一方で、デザインだけを整えても、中身が企業目線のままであれば成果にはつながりません。
誰に伝えるのか。相手は今、何を知っているのか。どのような不安を抱えているのか。何がわかれば次へ進めるのか。
この流れを整理したうえで、文章、写真、動画、図解、デザインといった表現方法を選ぶ必要があります。
良い発信とは、情報をきれいに見せることではなく、相手が納得して次の行動を選べる状態をつくることです。
だからこそ、WebサイトとSNSを別々に考えるのではなく、それぞれの役割も設計しなければなりません。
SNSで興味を持ってもらい、Webサイトで詳しい情報を確認してもらう。事例記事で不安を減らし、問い合わせページで行動方法を明確にする。発信全体がつながることで、相手の意思決定を支えられるようになります。
まとめ
「伝える」とは、企業が情報を外へ出すことです。「伝わる」とは、その情報によって相手の理解が進み、判断できるようになることです。
そのためには、次の視点が欠かせません。
- 企業が伝えたいことだけでなく、相手が知りたいことから考える
- 抽象的な表現を、具体例や確認できる根拠で補う
- 正確な数字を、判断材料として活用する
- 相手が理解しやすい順番で情報を届ける
- デザインを含め、次の行動まで一つの流れとして設計する
企業が持つ魅力は、発信しただけでは相手の価値になりません。相手の視点に立って翻訳されて初めて、「自分に関係のある情報」として届きます。
Galaxiaでは、WebサイトやSNS、採用広報を単体の制作物としてではなく、相手の意思決定を支える情報設計として考えています。「発信しているのに、うまく伝わっていない気がする」と感じたら、一度相談してくださいね。
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